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「このところの日本株高は楽観できない。むしろ臨戦態勢を整える時。」

最近メディアでは「バフェットも日本株式を評価」とか「外国人投資家の日本株への期待」「お墨付き」などの言葉を良く目にするようになりました。本当にメディアの報道を鵜呑みにして良いのでしょうか?

勿論、日本株に資金が入ってくるのは一般的には良いことなのですが、裏を返せば、投資家の期待に応えられない場合は失望売りから資金が一気に引いてしまうリスクを個人的に感じています。

最近投資家と話す機会を持ちました。そのなかで「なぜ日本株はここまで上昇を続けているのでしょう?それは実力に裏打ちされたものなのでしょうか?」と聞いたところ、意外な答えが返ってきました。

結論から言えば今の日本株式市場への資金流入は「消極的選択」の結果、という説明でした。中国政府の方針が国際社会のなかで孤立を強めるなか、ESGファンド、年金ファンドのアセットオーナーは、アセットマネージャーに大して中国市場からの投資マネーの引き上げを指示しているとのこと。興味深いのは、「アジア・エックス・チャイナ」つまり「中国株を除くアジア株」への投資が求められているのですが、中国株が抜けたあとのそれなりの受け皿が必要。結果として、他のアジアの投資先と比較しても地政学的リスクの低い「日本株」が資金の受け皿になっているとのことでした。

今、年金ファンドなどが求めている商品は「アジア・エックス・チャイナ・インクルーディング・ジャパン」つまり「中国株を抜いて、日本株を入れたアジア株」ファンドだそうで、既存のファンドは存続しつつも各社こうした新たなファンド組成を急いでいるとのことです。

こうした動向に加え、東証がPBR1倍未満のプライム上場企業に向けて出したガイダンスにより、内外投資家に日本企業が「とてもお安い」ことがアナウンスされてしまったわけです。いわゆる物言う投資家、アクティビスト達がこれを見逃す訳がありません。

以上の2点から、私は現在の株高、日本株式市場への資金の流入は決してポジティブとは言い切れない。むしろバランスシートにキャッシュをたくさん留保している日本企業がアクティビストに狙われやすい状況を作りだしてしまっている、と考えています。

この対策としては「対話型」、いわゆるエンゲージメント投資家との連携を取ることが、ひいては会社を守ることに繋がるのではないかと考えています。IR担当者として何かしらの対策を打たなければ、とお考えでしたら弊社にご連絡ください。具体的な提案を致します。

(大石)

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