参議院選が公示されました。
参議院では目の前の現実にこだわることなく、任期6年から先のこの国の方向性についての政策議論が行われて然るべきだと思います。
しかし今回の選挙の争点は「物価高・円安・安保」と言われていて、参院選の機能が失われているように思えます。
日本の「将来の進路」はどうあるべきか。今の現実から考えると以下4つの課題があると思います。この4つは相互に密接に関係しています。
これらの議論の下地もなく、政策という名の方法論のもとだけで投票が行われるとすれば、国全体が「思考停止」の状態に陥っているとしか思えません。
今回の参院選を、「思考停止」に陥ることなく、国の行く末を考える貴重な機会ととらえるのはどうでしょう。
選択肢が限定的になってきている地球の未来に対して、国とか組織とかではなく、ひとりひとりが可能な限りサスティナブルに出来る国家運営を真剣に探すべきときに来ていると思います。(谷口)
4つの課題
1.脱炭素(地球温暖化)
2030年が地球存続の分岐点になる、ということはこのブログで何度も触れてきました。しかし現状、世界的に脱炭素の目標は後退しています。今回はお子さんでも理解できる分かりやすい資料を紹介します。「グラフィックで考えるSDGs」 (出所:Yahoo Japan) https://sdgs.yahoo.co.jp/special/global_warming.html
2.ロシアのウクライナ侵攻
ソビエト連邦の復活、産油国に成り下がってしまった自国の対欧米戦略として「21世紀のナポレオン」が起こした侵略です。ロシア産LNGと原油に頼って来た欧州、SDGs提唱者の国連の無力さなど、2030年を見据えると暗澹たる状況がそこにはあります。ロシアは日本の隣国であり、前回の終戦以来領土を占拠されていますが、平和条約すら未締結です。国が掲げる「安保」「憲法改正」の前にやるべきことはまだまだあるのでは、と思います。
(出所:NHK)
https://www3.nhk.or.jp/…/20220623/k10013659821000.html
3.コロナ禍
日本では、「経済に影響を与えない程度の方策を継続」という現状です。世界で見ると累計感染者数:5億4千万人、死者:630万人、直近の新規感染者数:325万人。グローバル経済の要であったサプライチェーンの崩壊、物流の停滞による経済損失、物価の値上がり等、今後の地球での暮らし方にまだまだ大きく影響があると予想されます。
「コロナ禍における経済損失 国際比較」(出所: 内閣官房新型コロナウイルス感染症等対策推進室) https://www.covid19-ai.jp/…/2022…/articles/article322/
4.自然災害
直近でも中国の大洪水、連日40℃を超える高温など気象庁の決めゼリフ「過去に経験したことのない」という事象が頻発しています。日本でも今夏とんでもない気象状況が起こる可能性があります。これも温暖化が引き起こすものという認識を強く持つべきだと思います。さらに、いつ大地震が起こってもおかしくはないという予報があります。しかし科学的な予測値で仮設をたてられても「地面が揺れたら」手の施しようはありません。
「防災情報のページ」(出所: 内閣府) https://www.bousai.go.jp/kyoiku/hokenkyousai/jishin.html